日本語教育能力検定試験はJEESが行う民間の検定、日本語教員試験は国家資格「登録日本語教員」になるための国の試験。認定日本語教育機関で教えたいなら日本語教員試験が必要。検定試験は2026年12月からコンピューターで受ける通年実施に変わる。
日本語教師をめざして調べ始めると、多くの方が最初にとまどうのが、この2つの試験のちがいです。
どちらも日本語を教えるための知識を問う試験ですが、目的も実施する団体もちがいます。
この記事では、日本語教育能力検定試験のしくみと、日本語教員試験とのちがい、どちらを受けるべきかを整理します。
日本語教育能力検定試験とは
日本語教育能力検定試験は、公益財団法人 日本国際教育支援協会(JEES)が実施している民間の検定試験です。
日本語教育に必要な基礎的な知識と能力を持っているかを確かめる試験で、長い間、日本語教師の力を示す目安として使われてきました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施団体 | 日本国際教育支援協会(JEES) |
| 資格の種類 | 民間の検定(国家資格ではない) |
| 受験資格 | 制限なし(年齢・学歴を問わない) |
| 試験の内容 | 試験1(知識)と試験2(聴解を含む) |
| 合格率 | 例年約3割 |
出題範囲は、言語学や音声、教授法、異文化理解など幅広く、日本語教員試験と重なる部分も多くあります。
2026年からの大きな変更点
日本語教育能力検定試験は、これまで年に1回、秋に一斉に行われてきました。
令和8年度(2026年度)からは実施の方法が大きく変わります。
- CBT(コンピューターで受ける方式)での通年実施に変更
- 初回の試験日は2026年12月1日(火)
- 出願は原則、試験日の60日前から受付(初回は2026年10月5日から)
- 受験料は13,000円(税込)
- 解答時間は190分(試験1が90分、試験2が約100分)
年に1回のチャンスを待たなくてよくなるので、自分の準備ができたタイミングで受けやすくなります。
申し込みの方法や会場は、必ずJEESの公式サイトで最新の情報を確認してください。
日本語教員試験とのちがい
いちばんのちがいは、民間の検定か、国家資格のための試験かという点です。
| 項目 | 日本語教育能力検定試験 | 日本語教員試験 |
|---|---|---|
| 種類 | 民間の検定 | 国の試験(国家資格「登録日本語教員」のため) |
| 実施 | 日本国際教育支援協会(JEES) | 文部科学大臣 |
| 実施回数 | 2026年12月から通年(CBT) | 年1回(令和8年度は2026年11月8日) |
| 受験料 | 13,000円 | 18,900円(基礎・応用の両方) |
| 合格で得られるもの | 知識と能力の証明 | 実践研修を修了すれば、登録日本語教員として登録できる |
認定日本語教育機関で教えるには、国家資格の登録日本語教員が必要です。
検定試験に合格しただけでは、登録日本語教員にはなれません。
検定試験の合格は、経過措置で生かせる場合がある
すでに検定試験に合格している方の中には、条件によって経過措置で日本語教員試験の一部が免除される人もいます。
たとえば、昭和62年4月1日から平成15年3月31日までに行われた検定試験の合格者は、基礎試験が免除されます。
経過措置の対象は、日本語教師として働いた経験などによって細かく分かれていて、期限も決まっています。
自分が当てはまるかは、文部科学省の「経過措置ルート判定ガイド」で確認してください。
登録日本語教員になるまでの流れや経過措置の全体像は、登録日本語教員になるには?でくわしくまとめています。
どちらを受けるべき?
どちらを選ぶかは、どこで、どんなふうに教えたいかで決まります。
- 国内の認定日本語教育機関(日本語学校など)で教えたい → 日本語教員試験(登録日本語教員)
- オンラインや地域の教室、海外で教えたい/まず力試しをしたい → 検定試験も選択肢になる
- 迷っている → 国家資格につながる日本語教員試験をめざし、学習の途中で検定試験を受けて力を確かめるのもおすすめ
出題範囲が大きく重なるので、どちらの勉強も、もう一方の試験の力になります。
日本語教員試験の勉強の進め方は、日本語教員試験の勉強法を参考にしてください。
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- 音声学・文法・聴解などの単科講座も選べる
- 講座の内容や料金は公式サイトで確認できる
まとめ

- JEESが行う民間の検定で、合格率は例年約3割
- 2026年12月1日からCBTで通年実施、受験料は13,000円
- 認定日本語教育機関で教えるには、国家資格の登録日本語教員が必要
- 検定試験の合格は、条件によって経過措置で生かせる場合がある
- 教えたい場所と働き方で、受ける試験を選ぶ
日本語教育能力検定試験と日本語教員試験は、名前は似ていても役割がちがう試験です。
国内の日本語学校で教えたい方は、国家資格につながる日本語教員試験を中心に考えましょう。
日本語教員試験のくわしい内容は日本語教員試験とは?、出題範囲の学習は50項目講座で進められます。
※日本語教育能力検定試験の情報は日本国際教育支援協会(JEES)、日本語教員試験と経過措置の情報は文部科学省の公表資料にもとづき、2026年10月時点でまとめています。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。