講座選びは、まずどのルートで受けるかで決まる。独学中心で費用をおさえるなら試験ルート向けの通信講座(約7万〜16万円)、基礎試験を免除にしたいなら文部科学省に登録された養成講座(約56万〜75万円)。
日本語教師の講座は、値段も内容も大きくちがいます。
それは、講座によって「試験に合格するための講座」と「基礎試験が免除になる養成講座」という、目的のちがうものが混ざっているからです。
まず決めるのは「どのルートで受けるか」
これから登録日本語教員をめざす人には、主に2つのルートがあります。
| 試験ルート | 養成機関ルート | |
|---|---|---|
| 受ける試験 | 基礎試験+応用試験 | 応用試験だけ(基礎試験は免除) |
| 講座の費用の目安 | 約7万〜16万円(独学なら教材費だけ) | 約56万〜75万円 |
| 実践研修 | 合格後に、登録実践研修機関で別に受ける | 養成課程と一緒に受けられる |
| 令和7年度(2025年度)の合格率 | 35.9% | 70.0% |
| 向いている人 | 費用をおさえたい人、自分で計画を立てて勉強できる人 | 基礎試験に不安がある人、教える練習もしっかり受けたい人 |
※合格率は文部科学省「令和7年度日本語教員試験実施結果」より。
試験ルートは費用が安いかわりに、合格率の低い基礎試験を自分の力で突破する必要があります。
養成機関ルートは費用が高いぶん、基礎試験が免除になり、実践研修まで一続きで受けられます。
合格率のくわしい内訳は、日本語教員試験の合格率の記事でまとめています。
試験ルート向けの通信講座の比較
試験ルートで受ける人のための、主な通信講座です。
| 講座 | 受講料(税込) | 形式 |
|---|---|---|
| アガルート 合格カリキュラム |
87,780円 (10月28日まで期間限定79,002円) |
オンライン講義 |
| LEC 日本語教員試験 対策講座 |
70,000円 | Web・スマホ・音声ダウンロード(教材付き) |
| アルク 登録日本語教員養成セット |
69,300円 | テキスト(全10巻)+対策書籍+動画 |
| ルネサンス日本語学院 日本語教員国家試験対策コース |
121,550円 | オンライン |
| ヒューマンアカデミー 日本語教員試験対策 総合講座 |
159,500円 | eラーニング(教材付き) |
※2026年10月12日時点の各社公式サイトの情報です。価格やキャンペーンは変わることがあるため、申し込む前に公式サイトで確認してください。
アガルート:講義動画で効率よく学びたい人に
アガルートの合格カリキュラムは、総合講義(約58時間)・過去問解説(約50時間)・聴解対策(約2.5時間)がセットになったオンライン講座です。
日本語教員試験と日本語教育能力検定試験の両方に対応しています。
合格カリキュラムを買った人が対象年度の試験に合格すると、受講料(税抜)の全額返金とお祝い金1万円の合格特典があります(合格体験記の提出やインタビューへの協力などの条件あり)。
アガルートの日本語教員試験講座LEC:資格の学校の通信講座で学びたい人に
LECの対策講座は、1回30分ほどの講義をWebやスマホで見られる通信講座です。
教材が付いて70,000円と、講義付きの講座の中では受講料がおさえめです。
アルク:テキスト中心で独学したい人に
アルクの登録日本語教員養成セットは、テキスト「日本語教員の基礎知識」全10巻を中心にした独学用の教材セットです。
講義を聞くより、自分のペースで読んで覚えたい人に向いています。
ルネサンス・ヒューマンアカデミー:養成講座のスクールの試験対策
どちらも養成講座を持つスクールで、試験ルート向けの対策コースも用意しています。
ヒューマンアカデミーの総合講座は、令和8年度(2026年度)試験向けで視聴期限が2026年12月31日までなので、来年受ける人は次の年度向けの講座を確認しましょう。
養成機関ルート向けの養成講座の比較
基礎試験を免除にするには、文部科学省の「登録日本語教員養成機関」に登録された講座を修了する必要があります。
次の3つは、養成機関と実践研修機関の両方として、文部科学省の一覧に載っている講座です。
| 講座 | 費用(税込) | 形式・期間 | 教育訓練給付金 |
|---|---|---|---|
| ルネサンス日本語学院 登録日本語教員養成・実践研修コース |
556,103円 (入学金・教材費込み) |
eラーニング中心+実習、約1年 | 対象(実質306,103円) |
| ヒューマンアカデミー 日本語教師養成コース |
718,388円 (入学金・教材費込み) |
eラーニング+オンライン+通学、6か月〜(在籍は最長3年) | 対象(実質468,388円) |
| TCJ日本語教師養成講座 登録日本語教員養成コース |
748,000円 (入学金・教材費込み) |
eラーニングまたは通学、最長3年 | 対象(最大25万円) |
※2026年10月12日時点の各社公式サイトと、文部科学省「登録日本語教員養成機関一覧」「登録実践研修機関一覧」(2026年9月30日更新)にもとづきます。給付金は「特定一般教育訓練給付金」で、条件を満たした場合に受講費用の50%(上限25万円)が支給されます。
3つとも、教える練習をする実践研修まで講座の中で受けられます。
試験ルートの場合は、試験に合格したあとで実践研修を別に受ける必要があるので、その手間と費用がかからないのは大きな利点です。
各スクールが出している合格率
養成講座のスクールは、受講生の合格率をそれぞれ公表しています。
- ヒューマンアカデミー:令和7年度(2025年度)の養成機関ルートで90.8%(アンケートに答えた1,057人中960人)
- TCJ:令和7年度(2025年度)の修了生で90.4%
- ルネサンス日本語学院:2025年度の養成+試験対策コースの受講生で85%(175人中149人)
どれも各スクールの自社調べで、数え方もそれぞれちがいます。
単純に比べるのではなく、「養成機関ルート全体の合格率70.0%より高めに出ている」くらいの目安として見ておきましょう。
ユーキャン・スタディングの講座は?
「通信講座」と聞いて、ユーキャンやスタディングを思い浮かべる人も多いかもしれません。
ただ、2026年10月時点では、どちらの公式サイトにも日本語教員試験の講座は見当たりませんでした。
自分に合う講座の選び方
ここまでの内容を、選び方のポイントとしてまとめます。
- 予算が10万円前後なら、試験ルート向けの通信講座
- 基礎試験に不安があるなら、養成機関ルートの養成講座
- 養成講座を選ぶなら、文部科学省の登録一覧に載っているかを必ず確認
- 教育訓練給付金を使えるかで、実際の負担が大きく変わる
- 講義の視聴期限が、受けたい年度の試験に合っているかも確認
試験ルートで受ける場合でも、講座を使わずに独学で合格をめざすこともできます。
独学の進め方は日本語教員試験の勉強法、出題範囲は50項目講座で1項目ずつ確認できます。
通信講座で本格的に対策したい方へ
アガルート 日本語教員試験講座
- 講義動画とデジタルテキストで、スキマ時間に学べる
- 音声学・文法・聴解などの単科講座も選べる
- 講座の内容や料金は公式サイトで確認できる
まとめ

- 最初に試験ルートか養成機関ルートかを決める
- 試験ルート向けの通信講座は約7万〜16万円
- 養成講座は約56万〜75万円で基礎試験が免除、実践研修も受けられる
- 養成講座は文部科学省の登録一覧と教育訓練給付金を確認
- スクールの合格率は自社調べなので、目安として見る
講座選びで大切なのは、値段よりも先に、自分がどのルートで登録日本語教員をめざすかを決めることです。
ルートが決まれば、予算と使える時間に合わせて、候補を2〜3つにしぼって比べてみましょう。
試験の合格率は日本語教員試験の合格率、資格を取るまでの全体の流れは登録日本語教員になるには?でまとめています。
※受講料・講座内容・合格率は、2026年10月12日時点の各社公式サイト、養成機関・実践研修機関の登録状況は文部科学省「登録日本語教員養成機関一覧」「登録実践研修機関一覧」(2026年9月30日更新)、ルート別の合格率は文部科学省「令和7年度日本語教員試験実施結果」にもとづいています。最新の情報は、各社の公式サイトでご確認ください。